#まちのひと2022年9月

#まちのひとでは、街を眺める方、街にかかわる方を紹介しています!

街を見続ける笹井氏が綴るメルマガの一部ご紹介致します。

2022年9月13日のメルマガより一部を抜粋

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1.商う言葉
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日々の商いに役立つ「言葉」を紹介し、その意味をコラムとしてお伝えします。今日は商売の本当の目的について考えてみましょう。

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商売の目的は
人の幸せをつくること
その一点のためにのみ
商人は儲ける義務を負う
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私たちは食べなければ生きられない存在です。それは商売も同じこと。ですから、損得を尺度とする儲けからどうしても離れることはできません。それは、私たちが生きるために食べることから逃れられないのと同じです。

しかし、食べること自体が生きる目的ではないはずです。生きる目的の実現のために、私たちは手段として食べるのです。商売も儲けてこそ続けられますが、儲けること自体が目的ではありません。私たちはしばしば目的と手段を入れ違えてしまいます。

では、商売の目的とはなんでしょうか。それは人の幸せを育むことです。その一点のためにのみ商人は儲ける義務を負い、利益を必要とします。そして、その目的が叶った姿を「繁盛」と呼んでいるだけなのです。

中国古典「孟子」に、「先義後利」という言葉があるのはご存知でしょうか。自分の利益(損得)よりも、人としての当然あるべき道、つまり道義(善悪)を優先することの大切さを説いています。商人の道義とは、お客様をはじめとする関わる人たちを笑顔にすることです。経営の目的もここにあり、利益とは本来その達成の度合いを測る尺度にすぎません。

※2022/9/13メルマガより一部を抜粋

2022年9月6日のメルマガより一部を抜粋

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1.商う言葉
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日々の商いに役立つ「言葉」を紹介し、その意味をコラムとしてお伝えします。今日は「効率化」と「合理化」について考えてみましょう。

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自社都合で率を効かせる
効率に走ってはならない
お客様優先で理を合わせる
合理の商いに徹しよう
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かつて「五つのNO」をお客様に求め、安売りで名を売った店がありました。五つのNOとは「説明しない」「展示しない」「交換しない」「解約しない」「無料サービスはしない」というもの。ほかにも店内トイレの利用不可など、低価格実現のためにさまざまな顧客サービスを効率化の名のもとに削りました。

一時は「業界の寵児」と言われるほど急成長しましたが、すぐに売上不振に陥ります。慌てて「五つのNO」を廃止してサービス力向上に努めましたが、ときすでに遅く倒産に至りました。

私たちも同じ過ちをしてはいないでしょうか。日ごろの仕事で「効率化」とか「合理化」と何気なく言ってはいませんか。しかし、「効率」とは自分の都合で率を効かせることです。一方、「合理」とはお客様視点で理に合わせることを意味します。

合理の「理」とは、すべてのものに通じる法則や在り方。どちらを追求すべきであるかは言うまでもありません。商いは儲けのためではなく、まず何よりもお客様の生活や文化の向上に貢献する方向で進められなくてはなりません。「五つのNO」を振り返るとき、それは明らかです。

※2022/9/6メルマガより一部を抜粋

笹井氏とは・・・

”商い”をする人々の育成を目的とした「商い未来研究所」を設立。インタビューや研修・コンサル・講演により商いにかかわる本人が認識をしていない強み課題を顕在化させ、多くの商業者を育成し排出してきた人です。

そんな笹井氏の”商いの心と技”がつまったメルマガです。

笹井清範(ささいきよのり)氏  

商い未来研究所代表

一般財団法人食料農商交流協会理事

※笹井氏のメルマガは、商い未来研究所様のページより登録いただけます。